うつ病と診断

精神的に病んだ自分は、アルバイトも手につかなくなった。
あれほど大事にしていた部活も休んでいる。
やがて、学生ローンから督促の電話が鳴るようになりました。

初めのうちは出ていましたが、次第に向こうの口調も厳しいものとなっていき、電話に出る事が恐怖になっていきます。
1ヶ月位過ぎると、今度は督促状が届くようになりました。
それでもそのころは、払わなきゃいけないと思っていたのですが、2ヶ月、3ヶ月と過ぎていくうちに、返済は完全に無理だと諦めていました。
学生ローンからの督促は、以前は一週間に一度程度だったのですが、次第に3日に1回、2日に1回と間隔が短くなっていきます。
そのころにはもはや払う意思もなくなり、学生ローンからの督促にただただ怯える毎日でした。

そんなある日、学生ローンからいつもと違う封筒で郵便が来ました。
イヤな予感がしたので、普段はほとんど目を通さないのですが、いつもと違う封筒というところが気になり、恐る恐る開封してみました。
中身を見ると、これから裁判にかけられるという内容のものでした。
なんとなく予想はしていたのですが、実際に現実のものとなると、次第に恐怖が全身を駆け抜けていくのが伝わりました。

その文章には、裁判になった場合のデメリットなどについて長々と書かれていました。
中には「給料の差し押さえ」や、「信用情報にブラック情報が登録されるといった内容が記載されており、漠然と読んだので事の重大さがわからず放置しました。
というか、バイトもできず払いたくても払えないので、放置するしか選択肢がなかったのです。
もちろん、今となっては完全に自分が悪いという事はわかっています。
なんておろかだったんだろうと思います。
でも、当時の自分にはそれがわからなかったのです・・・

やがて裁判所から呼び出しの通知が届きました。
出向く気もなかったので無視しましたが、数日してから学生ローンからまた通知が届き、判決が出たので強制執行も辞さないというような内容のことが書いてあったと記憶しています。
強制執行の事にも少し書かれており、給料の差し押さえや家財道具の差し押さえがどうとかこうとか書いてありました。
働いてないから給料の差し押さえは無理だし、家財道具は親の物だし、取られる物は何もない事くらい理解できました。
後から知ったのですが、取れる物がなければ、裁判にかけられようがこちらが支払いに応じなければ、向こうはどうする事もできなかったというわけです。

このころには、既に自分が完全に壊れていました。
無気力で何もする事なくボーっとした毎日を過ごす日々。
親にも見放されていましたが、さすがにこれは普通じゃないと思ったのでしょう。
半ば強制的に精神科に連れていかれ、うつ病と診断されました。